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2010年9月28日 (火)

日本で最も美しい村連合

Yokoteyama_032 芳ヶ平湿原

日本でもっとも美しい村連合の総会が9月26日から3日間の日程で行なわれました。ことしは創設5周年の記念すべき年で、会場を世界遺産の岐阜県白川村にお世話になり、フランス、イタリアの美しい村連合の会長を迎えて盛大に行なわれました。

今回の総会で一番印象に残ったことは2つ。

ひとつはイタリアのプリミ会長の挨拶の中でヴォルテールの言葉が引用され、「旅とは新たな視点の発見にある」と言ったことです。先の世界連合でのイタリア視察で私が感じたことそのものだったからです。

ふたつめはフランスのシャぺル会長の挨拶で「日本がこんなに美しいとは思っていなかったし、日本人がこんなに礼儀正しく、親切だとも思っていなかった」といったことです。じつは通訳の人がフランスで会長に話していたのだが、なかなか信じてもらえなかったが、今回この日本の美しい村連合に参加して、やっと分かってもらえたと、しみじみ言っていたことから社交辞令ではないことは明らか。

極めて乱暴に言って、「イタリアの美しい村は均質であるが、多様性に欠け、日本のそれは多様性に富むが均質に欠ける」と言えるのですが、日本の美しい村の王者白川村は質・個性とも素晴らしいといえるのではないかと思うのです。

今回のこの総会には伊参ビレッジ協議会の役員さんにも同行してもらったのですが、寝言で役員の一人が「伊参も頑張らねば」と言っていたと言うことからも、相当な刺激になったと思うのです。なんといっても、そこに住まう人の力があって地域は光るのですから、そういう意味でも伊参地区は大丈夫でしょう。

そして、来年の5月には美しい村連合の戦略会議が中之条で行なわれることに決定しました。これは非常に名誉なことで、中之条の取り組みが浜田会長はじめ理事の方々に評価していただいている証拠です。

さらに、中之条は六合地区の来年の加盟も目指しており、一町で二地区の指定という前代未聞の美しい地区指定を目指しています。価値ある町に磨きがかかること間違いなしです。

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コメント

 白川郷での大会では、イタリア、フランス、両国の会長が初めて日本の小さな村の文化に触れ大変感心していました。日本の木造建築の素晴らしさは、多くの外国の建築家からは素晴らしい評価を受けているのですが、我々日本人自身がそれを忘れてしまったようです。
また、古いものを保存するのはもちろんですが。伝統を現代に引き継ぐ具体的な行動が必要です。それが出来て初めて日本文化の将来への継承が出来るのではないでしょうか。
日本の文化は世界でも特殊なもので、この文化を継承し発展させることで、日本の国際的価値が高まると思います。
もうひとつ、外国人観光客の日本での感動は、「おもてなし」にあります。私の友人(多くはイタリア人)
は、「おもてなし」に感動しもう一度日本に行きたいといいます。
我々はもっと自信を持って「日本の田舎文化」を世界に発信していくべきです。
東京の高層ビル群は、世界中のどこにでも出現する可能性がありますが、「美しい日本の田舎」は日本の田園風景の中にしか見られないものなのです。これを世界に向けてブランドとして発信するには、そこに住んでいる住民の意識と教養、日本の伝統と歴史に対する尊厳を見出した時に始まります。
アメリカナイズされた日本には未来はありませんし、バチカンが日本にあっても意味のないのは当たり前です。
もう一度、我々の根っこを探し出しつなぎ合わせ、誇りを持てる郷土を作らなければなりません。
中之条町はその可能性に向けて動き出したことを、同じ吾妻郡で生まれたものとして嬉しく誇りに思います。
イタリアで学ぶものはただひとつ「郷土愛」です。百聞は一見にしかず、一度イタリアに来ていただければ分かります。現在のイタリアの市町村の数、8000以上、町村合併の話しは聞いたことがありません。(人口は5800万人)

ペルージャ外国人大学教授 中澤昭憲

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