オレオレ詐欺・振り込め詐欺
国をどう治めるかは(治めると言う表現は適切ではないかもしれないが、この場合の治めるとは各人の自覚で国を治めると言う意味で)その国の人々の道徳によるところが大きいと思う。つまり、自制できる国民であれば法も細部まで必要ないかもしれない。しかし、この自制が働くなると、厳罰主義に陥ってしまう。
かつて、イザベラ・バードが日本を訪れたとき、盗みがないことに驚き、イギリス人は日本人にかなわないと感じたそうだが(もちろん、国としてはかたや大英帝国、かたや極東の島国だが、人の道徳観というか人間の本質的側面では優れていたと感じたのだろう、イギリスは紳士淑女の国であってもそれは上流階級での話で国民全体となると日本のレベルは高かった)、しかしいまや日本は詐欺の国であるし、その事を恥じることなく平気で行なう国になってしまった。
振り込め詐欺をしている人が、もし仮に田舎に自分の父母や祖父母がいたとしても、平気で出来るのだろうか?いや、自分の肉親でなくとも、想いをはせてそう感じることは全くないのだろうか。
どこかの学校で「論語」を読ませるようにした、という記事を読んだが、儒教的教育がいまもっとも必要かもしれない。文明は進歩しても人間は進歩していない。孔子はいまから2500年も前の人であるが、われわれは遠く及ばない。
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