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2009年11月26日 (木)

クリエイティビティ

 NHK前橋の「ぐんまのかたち」という番組に出演したことは前に書きましたが、ここで一番言いたかったことはクリエイティビティについてです。これからの日本が世界の中でいまのポジションを維持していけるかどうかは、このクリエイティブ経済社会を構築できるかにかかっているといっても過言ではないからです。

 クリエイティブ経済の定義は難しいのですが、私なりに、「人間をしてロボット化していく経済活動とは逆の、人間本来の感性を必要とする経済活動」をクリエイティブ経済と位置づけています。

 いま、アメリカ社会が脅威と感じているのは中国やインドといった国だと思っている人が多いかもしれませんが、実はデンマークやフィンランドといった北欧こそアメリカにとっての脅威なのです。つまり、日本にとっての脅威も実は北欧です。かれらこそこのクリエイティブ経済社会に位置しているからです。

 安い労働力を武器にするということは、結局のところスペアが次から次に現れることになるから、大して脅威ではありえないのです。しかし、クリエイティビティはそんな簡単にスペアの出現を許さない。21世紀はおもしろい世紀になります。たとえば、ユニクロは中国で作られているけれども、中国では創られていない、といえば分かりやすいかもしれません。

 中之条町が文化に力を入れるのには実は深いわけがあります。例えば、福武財団と言う教育のベネッセが設立した財団では現代アートを通して地域の活性化に力を入れています。教育の会社がなぜ現代アートなのかと思うのですが、考える先は同じです。まだ福武財団の理事長にはお会いしていませんが、日本という国の将来を考えたときクリエイティブな力をつけておくことが必須と考えるからだと思います。ベネッセと言う会社は大した企業です。

 まあ、しかし、そんなことを考えずとも楽しめるのが芸術・文化ですし、人間本来の五感を刺激してくれるから、心地よいのでしょうね。中之条ビエンナーレ・伊参スタジオ映画祭といった活動に対する評価・コメントをいただきましたが、今年からフラガールの脚本を書いた羽原大介先生率いる劇団の公演も中之条で始まりました。毎年行なっていただけることになっていますが、中之条公演をやっていただけるのは特別です。また、ご指摘の音楽も考えてはいるのですが、もう少し時間をいただければと思います。

Kyoto_2009_11_190

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