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2008年11月24日 (月)

伊参スタジオ映画祭

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 22日から23日は伊参スタジオ映画祭が行われました。この映画祭も8回目を迎え、映画祭としての認知度はかなり高いものとなってきました。この映画祭が成功している点は役場スタッフが手伝ってはいるものの、ボランティアの実行委員会がしっかりしていること、篠原監督をはじめシナリオの審査員が一流であり、尚且つボランティアでこの映画祭を育ててくれていることです。その結果、単なる映画の上映ではなく、次代の映画監督の登竜門でもあるのです。

 ことしも285通のシナリオが寄せられ、その審査の結果シナリオ大賞にに輝いた作品は来年度の映画祭に上映されます。賞金も短編30万、中篇100万というもので、映画を製作するには小額ですが、これでもこの映画祭の予算の半分近くをつぎ込んでいます。このことから、この伊参スタジオ映画祭が単なる映画の上映とは違うものにしています。

 今回の映画祭の初日には大林宣彦監督が来てくださいました。監督が見えたら挨拶をするため呼んで欲しいと頼んであったのですが、「転校生さよならあなた」を観ていてその場から離れられなくなってしまったのです。監督がみえたのにもかかわらず、上映が終わったら挨拶することにしてしまいました。上映が終わり挨拶しようと思うも束の間、すでに監督さん、俳優さん、プロデューサーの対談が始まってしまいました。すると対談で監督が開口一番、今日はうれしかった、町長を呼びに行ったスタッフに「今は映画を見ているから挨拶はあとで」と町長が言ったそうです。町長いますか? ビックリしながら手を上げる私がそこにいました。

 私をそうさせた映画の力を一番良く知っている方だからこそ、挨拶にすぐ行けなかった失礼を許してくれるだけでなく、認めてくださったのです。対談終了後も大林監督といろいろと話をさせていただきました。黒澤監督のことなど、たくさんの事をお話くださいました。サインも(ワイシャツに)もらってしまいました。(写真)

 伊参スタジオ映画祭といえば、「月とキャベツ」が原点ですが、映画と政治は意外と接点があると思うのです。そこには現実があります、しかし現実ではない世界を求めるのが人間です。映画の世界は現実ではないけれども、現実に近い願望が叶うことで自分をその世界に置くことができる、そこが映画の魅力だと思うのです。政治もそこに現実があるのだけれども、少しでも人々の願いに近づけたいとするものなのです。少なくとも、私はそういう気持ちでやっています。しかし、政治は映画のようには出来ない。人生をすべてつぎ込んでも出来るかわからないものです。でも、月とキャベツのような中之条町というのはわたしのひとつの夢でもあります。

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