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2008年3月29日 (土)

盛者必衰

 「1月に約29万円という低価格自動車“ナノ”を発表し、先日、英国ジャガーやランドローバーをフォードから買い取ったりと最近話題の絶えないインドの大手メーカー“タタ自動車”だが、今度はどうも圧縮空気で動いて、電気自動車よりも環境に優しいという通称エアカーの販売を始めるようだ。」

 かつてイギリスが東インド会社を設立し、大英帝国を築き上げた時代に、将来こんなことになろうとは、予測し得なかっただろうと、この記事を読んで痛感しました。盛者必衰は世の常とはいえ、ここまで逆転するには諸行無常だけでは済まされないと思うのです。

 インドでは日本の九九の上を行く19×19まで暗記させるという。このことをインドのIT分野への急激な進出と関連付ける人もいるのです。真偽のほどは不明ですが、危機感が常に必要なことは確かだと思うのです。

 過日の議会で、町の子どもの学力を問うた議員さんがいましたが、国内の平均値を見る限り、中之条は平均レベルを下回っていないという教育長答弁に納得されていたようでしたが、私が質問するなら、ODAなど国際比較の学力こそ問うべきで国内での学力比較にどれ程の意味があるのか、疑問視しています。(今問題となっているのは町の学力ではなく、相対的に明らかに低下してきている国内学力なのです、全体の地盤沈下が問題で、地盤沈下の中での比較が問題になっているのではないのです)

 教育を教育として行政分野から切り離す(教育委員会という文部科学省の系列として堅持する)ことは見直したほうがいいと思っています。勉強はすべてを包括すべきで、それは、勉学があくまで社会での様々な現象に対応するさいのツールとしてあるからで、現に、存在する社会はあくまでひとつがあるのみなのですから。そして、人格はすべての機会を吸収して形成されていくのです。つまり、教育を教育の中で完結させていくという理想は現実的ではないのです。

 アメリカのマサチューセッツ工科大学に日本の高校から入学した生徒が一人いた時、大学側はその高校を調査したそうです。通常でさえ入学が難しいアメリカの一流大学を留学もせず、普通に入学してくる生徒がいたことに、危機感を覚えたのでしょう。つまり、そんなことができる教育カリキュラムを持っているのかと。たった一人の生徒にそういった反応を示すことが日本の教育界にあるのかどうか。

 中之条町では新年度から「子ども未来課」を設立し、今まで、学校教育課、社会教育課、町民生活課と散らばっていた子ども関連のものをすべてひとつの課に集約し、それらがどうあるべきか、子育て、教育、少子化などを複合的に検討していくことにしました。この構想も2年越しで、教育委員会からは少なからぬ疑問符があったのも事実です。

 今、国の施策を見ていると、上を見ていたのでは地方は破綻すると思うのです。しっかり地に足つけて、私たちの判断で、自己責任で物事を進める覚悟が求められているのです。虫の目、鳥の目、そして魚の目をもって社会現象を見ていけば、実はそう難しいことではないのです。すくなくとも今の国の施策レベルは現実から乖離していると思うのは私だけではないはずです。

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